農学科の教員紹介とクイズ大会

 419日(金)の入門ゼミで、農学科の新入生と教員が一堂に集まる交流会を開催しました。前半は教員紹介を行い、期待を抱いて学生生活をスタートさせる新入生に、先生方から自身の大学時代の体験談などを交えて熱いメッセージが送られました。これから始まる学生生活、充実したものになることを願っています。


後半は恒例のクイズ大会。毎年スライドのレイアウトがバージョンアップしており、その完成度の高さに驚きました。クイズは農学部ならではのかなり専門的な問題でしたが、思った以上に正解率が高かったのではないでしょうか。これから講義や実習の中で知識や経験を積んで、卒業するころには全問正解できるように勉強に励んでください。


(平山)







農業生産科学モデルの修士論文報告会が行われました(2024年2月)

 昨年度の話になりますが、2024年度2月2日に、2023年度の農業生産科学モデルの修士報告会が行われました(修了生のみなさん、遅くなってごめんなさい。)。


例年通り、研究科長の島先生の挨拶に始まり、14名の修士2回生がそれぞれの研究テーマに関してその集大成の発表を行いました。

発表者に向けてのメッセージを述べられる島研究科長


昨年度から人数も大幅に増え、朝から夕方まで長丁場になりましたが、2年間にわたる(学生さんによっては学部での卒業研究から3年間以上の研究テーマですし、今回は長期履修生もおられました)研究成果を聞くことができ、14名それぞれの達成度や成長を確認することができました。

今回、修士論文報告を行なった14名

農業生産科学モデルは、農学部の生命科学科と農学科に相当する研究室から構成されることもあり、両学科が一堂に会する貴重な場でもあります。今回、聴講した数多くの修士一回生や学部生にとっては、普段聞く機会の少ない話も聞けてとても充実した時間だったと思います。

講評を述べられる平山先生、岩堀先生、竹中先生(左から)

最後に大学院の研究担当の平山先生、そして農業生産科学モデルに学部レベルで相当する農学科の岩堀先生、生命科学科の竹中先生から、今回の発表に関して講評をいただいて無事に終了しました。


今回発表した学生さんたちも、ちょうど今頃はそれぞれの新しい職場や進学先等での活動が始まったところだと思います。本学農学研究科農業生産科学モデルの修了生として、ぜひ本学で学んだ知識や経験を活かして皆さんの道を切り開いていってほしいと思います。みなさんの益々のご活躍を祈念しています!


(別役)

フィールドシーズン始まりました

 4月も半ばを過ぎ、フィールドシーズンが始まりました。今日は、京都大学生態学研究センターで、ミズナラの苗を植えました。この研究は、修士の学生さんの研究テーマで、地上部と地下部における植物間コミュニケーションです。

150本という数でしたが、研究室の皆さんが手伝ってくれたので、2時間足らずで植え終わりました。

今後は被害調査や葉の質を明らかにするための化学分析を行っていきます。結果が楽しみです。                                (文責 塩尻)





2期生の研究がVestaの雑誌に載りました

 塩尻研、2期生の研究「ハチミツの味」が、食文化誌Vesta134号に掲載されました。

この研究では、ハチミツの味が、何に由来するものなのかを、1)花によるもの。2)食べる前に知る情報によるもの の2つに着目して調査しました。

ハチミツの味は、花の種類によって香りが異なってくることは明らかになったのですが、実際の花の香りとの相関はみられず、花の香りがハチミツの香りに直結するわけではないことが分かりました。

ハチミツの官能試験では、ハチミツの種類によって、さっぱり感や花の香りの強さ、また糖度は同じでも甘みの強さの感じ方が異なることもわかりました。また、この官能試験では、試食前にハチミツの花の種類とgあたりの値段を提示した場合と、しなかった場合とで比較しました。結果、情報の有無によって酸味の感じ方が変わることが明らかになりました。



PS. 誌面の他、電子書籍(Amazon Kindleauブックパス等)でも読めるそうです。

                                 (文責:塩尻)




日本作物学会第257回講演会で発表しました(生命・小野木研)

32829日に三重大学で行われた日本作物学会第257回講演会において、当研究室(生命データ科学研究室)4年生の大河内翔巳さんがポスター発表を行いました。演題名は「ダイズの開花期における温暖化の影響」でした。

発表後にポスターの前で

 植物にとっていつ開花するかは、植物の環境適応に大きな影響を与えます。農業においては、その地域でいつ開花するかを予想しながら、栽培する品種を決定したり、いつ播種するかを決定したりします。また品種改良においては、標的とする地域で、いつ開花すればよいのかを考慮する必要があります。

 作物の開花期は温度や日長の影響を強く受けるため、地球温暖化の影響を強く受けます。しかし日本のダイズ品種において、温暖化が開花期に与える影響を、網羅的に調べた研究はありませんでした。そこで本研究では、温度と日長をもとに開花期を予測する数理モデルを用いて、温暖化する将来、ダイズの開花期がどのように変化するかをシミュレーション研究で明らかにしました。

 その結果、温暖化が開花期に与える影響は、品種によって傾向が大きく異なることが分かりました。例えば、ある品種群は地域によって開花期の早まり度合いが大きく変わる一方、別の品種群は地域によってあまり傾向が変わらない、といったことが分かりました。また播種期が早いほど、生育期間が延びる分温暖化の影響を強く受けることや、温暖化による開花期の早まりが、20502060年あたりで頭打ちになること、などが分かりました。

 大河内さんはpythonRを使いながら、このシミュレーション研究をしっかりとやり切りました。学会では45分間のポスター発表でしたが、終わってみると「あっという間でした」とのこと。学部生で学会発表することは大変なのですが、頑張っていたと思います。お疲れ様でした。

質問をしてくれた方に熱心に説明している様子

小野木